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2011年2月 8日 (火)

『東京大学の森林再生 -自然の遷移か、人間の都合か-』

(蔵治光一郎編 東京大学演習林出版局)

2010年2月に犬山で開かれたシンポジウムの内容をまとめたブックレットです。蔵治先生の基調講演が私を狙い撃ちしたような内容で、興奮しながら読みました。

初めて知ったことがいくつもありました。

 ハゲ山とため池はセットで存在している
 知多~犬山はハゲ山になりやすいタイプの岩石が分布している
 成瀬氏の山は小牧・春日井・愛岐丘陵まで広がっていた
 明治時代の愛知の御料林はひどいハゲ山ばかり
 犬山のこうした森は里山というべきではない

この後、パネルディスカッションで3氏が語ります。「犬山の生き物」「犬山の自然について中学生にどう授業したか」そして「犬山市の里山自然施策」です。どれもまあ順当なお話です。その後の質問やコメントも同じような感じで盛り上がります。ところが、蔵治先生はこの中で本書のメインである爆弾意見を述べるのです。

「人間が手を加えて生物多様性を高めていくことも必要だろう。しかしそれは人間の都合だ。自然の遷移のなすがままに任せる場所も必要」

驚きました。私は16年前に「雑木林を守りたい」と書きました。これは、自然保護に関わる多くの人に共通する意見でもありました。蔵治先生は、それに異論を唱えたのです。

実は、先月の犬山研究林ツアーの際に、上杉さんも同じ意見であることを知りました。
「人間がいなくても森は存在してきたんです」
「マツ枯れは止められませんでした。ナラ枯れも止められないでしょう。自然の遷移に任せれば良いのです。私はそれを見るのを楽しみにしています」

私が「自分の山が欲しい」と言うのは、自分で山に手を加えたいからです。それは自分にとって楽しいし、自然にとって良いことだと思っていました。しかし、これはもうちょっと深く考える必要がありそうです。2月の読書で一番印象に残る本になるかもしれません。

この本は一般ルートでは入手が困難です。関心がある方は下記をご覧ください。
http://www.uf.a.u-tokyo.ac.jp/aichi/syousattushi/booklet3.html

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