私がインフルエンザで休む直前の話です。
先日、コインもみすり機で精米した米を食べました。
JAさんの手引き通りに育てたので、有機でも無農薬でもありません。
しかし、特筆すべき特徴が一つあります。
子どもたちが手で稲刈りした分は、その後、学校のプールの手すりにかけて乾燥させたのです。
つまり「天日干し」ということになります。
JAのコンバインで刈っていただいた方は、JAで人工乾燥です。
まあこれが普通ですよね。
私はスーパーの店頭で天日干しの米を見たことがありません。
…ということで、子どもたちには事前に「天日干しの米なのだ」ということを教え込みました。
そして、食べるのは2段階に分けることにしました。
まず「米を食べるとき、何を使うか」という話から始めます。
「はし!」「スプーン!」「フォーク」「手」等が出ます。
それぞれどんな国がどの食べ方をしているか、ざっと確認します。
「日本でも、イスラム圏の国やインドのように、手で米を食べることがあるよね」
ということで、1回目は「おにぎりにして食べる」です。
少しふりかけを配りましたが、その前にひと言。
「せっかくの天日干しの米だから、ふりかけなしでまず食べてみてね」
少し経つと、あちこちから「うまい」「おいしい!」という声が挙がります。
これは「普通の米よりもおいしい」という意味なのです。
みんな口々に「甘い」と言います。
私が食べても、確かにそうです。
2回目は「インドのようにして手で食べる」です。
米とカレーを配ります。
そして、これを手でつまんで食べるのです。
インド流の食べ方の作法も少し教えます。
放っておくと、みんな口を天井に向けて食べますので(^^;)。
あとはもう、大騒ぎです。
みんな結構喜んで、結構上手に食べました。
服や机や床がカレーまみれになるかもと覚悟していたのですが。
カレーを食べつくしても、天日干しのご飯がまだ6合ほど残っておりました。
「まだ食べるか?カレーはもうないけど」
再び大騒ぎです。
「この米はうまい」
そう言って、手でむしゃむしゃ食べるのです。
あっという間にご飯はなくなりました。
実はこの授業は、給食の後の5・6時間目に行っています。
しかも、彼らは日頃、しばしば給食を残しています。
それが米2升+カレーをきれいに平らげたのですから、驚きました。
感想を読むと、「手で食べる」ことについて肯定的に捉えている子がほとんどでした。
もちろん、天日干しの米の味については数多くの子どもが驚いていました。
私の学校では6年生の「総合」は、「国際理解」がテーマになります。
その時、今回の経験を思い出すことでしょう。
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