卒業式の前に「6年生を送る会」というのがあります。
卒業式と違って、全学年が出席します。
私が担任している5年生が会を運営します。
各学年が次々に歌やメッセージを発表します。
最後は6年生が全学年の中を通って体育館から退場します。
ここで1年生が泣き始めました。
6年生も泣き始めました。
卒業式ではなく「送る会」で泣くなんて、私は初めて見ました。
「良い会だったね」と子どもたちも先生たちも言っておりました。
同じ日に「卒業式予行練習」というのがありました。
例年悪いところだらけ、直すところだらけなのですが、これも今年は違いました。
何しろ「呼びかけ」や歌の最中に涙を流す6年生がいるのです。
練習とは思えないほど、気持ちが入っています。
「今からこの調子では、卒業式本番はどうなってしまうのだろう」と心配になるほどでした。
卒業式当日に向けて、私は二つのサプライズを用意しました。
まず、5年生の廊下の窓に模造紙を7枚貼りました。
「卒業おめでとう」です。
5年生の廊下の窓は、北門から歩いてくる卒業生と保護者によく見える位置にあるのです。
次に、横断幕を用意しました。
卒業式の後、卒業生と保護者を南門から送り出すのですが、その際に使いました。
各学級キャラコを3mずつ使い、思い思いの大きな字を書きました。
少なくともここ5年間でこんなことは行われていません。
驚き、喜んでもらえました。
肝心の卒業式は、意外なことに誰も泣きませんでした。
6年生も、6年担任も、5年生も、みんなやるべきことをしっかりやりました。
これはこれで良い卒業式でした。
わが5年生たちよ、よくやった。
来年はもっと良い式になるように、がんばろうな。
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