イタリアの観客に感銘
衛星放送で「ジロ・デ・イタリア」(イタリアを1周する自転車レース)を再放送しています。
昨年5月のレースですが、私は今回初めて番組を見ました。
第3ステージで、ベルギーの選手が事故死してしまいます。
自転車レースでは珍しいことです。
翌日の第4ステージは、この選手を悼んで「ニュートラル走行」とされました。
着順を競わず、集団で走るというものです。
競争をしない状態で、216kmも走るのです。
これで番組として成立するのか、と心配になりました。
ところが、このステージに私は感銘を受けることになりました。
観客たちは、ニュースで「今日は競争しない」と知っているはずです。
それでも沿道に出てきて、拍手し、手を振ります。
それは、レースの時とは違う振る舞いでした。
あちこちでイタリア国旗が掲揚されています。
どれも半旗になっています。
あちこちで横断幕が見られます。
故人へのメッセージが書かれています。
故人のゼッケンナンバーや国旗を掲げる人たちもいました。
これらは、事故の後で急遽作ったものでしょう。
イタリアの観客たちは、こういうことをしていたのでした。
繰り返しますが、故人はイタリア人ではありません。
イタリアのチームに所属していたわけでもありません。
しかも、こういう行動をしても、今回は選手もカメラも一団となってすぐに通り過ぎてしまいます。
私は、イタリアの観客たちの振る舞いに心を打たれました。
「自転車ロードレースは、文化です」という解説者の言葉にしみじみと納得しました。
私も、あんな表現行動ができる人間でありたい、と思ったことでした。
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