ホームセンターの人々(3)~人格者Cさん~
ちょっと偉い方です。
私がこの店で働くにあたって、面接をしたのが、この方でした。
何でも知っています。
それは、社員さんの中でも、際立っていました。
商品知識はもちろんのこと、その商品が店のどこにあるかとか、いつ入荷するとか、他店のこととか、会社全体のこととか。
それなのに、Cさんは、偉ぶるということがないんです。
入社したばかりの若者にも、入ったばかりのパートタイマーである私にも、いつも丁寧に接してくれます。
例えば、朝会うと、こうです。
「縄文人さん、おはようございます」
いつも、名前を呼んで挨拶をするんです。
私の前の職場にも、こういう先生が一人だけいました。
毎朝げた箱に立って、全校の子ども一人一人に、名前を呼んで挨拶するんです。
これは、実に難しいことなのです。
そんな先生は、良い先生に決まっていますよね。
Cさんは、この先生の同類なのだと思います。
私は、Cさんに次々と新しい仕事を振られました。
「早くいろいろな仕事を覚えてほしい」という意図だったと思います。
ありがたいことです。
私に面接をした時のことを、覚えていてくれたのだと思います。
「縄文人さんは、こういうことが得意だろう」
そういうことを考えて仕事を振ってくれている、としばしば感じたものです。
Cさんは誰にでも、何事にも、常に気を使い、丁寧に仕事をしています。
「風林火山」Bさん同様、グチは言いません。
偉い立場なのに、売り場で一人黙々と力仕事をしている姿をよく見ました。
なぜこんなに人格者なのか、ずっと不思議でした。
信仰でしょうか。
自己啓発でしょうか。
それとも、失敗経験でしょうか。
機会があれば、それを訊いてみたいと思っていました。
そんなCさんは、もう、店にいません。
他店へ栄転されていきました。
3か月だけでしたが、Cさんと一緒に働けたことは、私にとって貴重な経験でした。
尊敬しています。
中間管理職はご苦労が多いと思いますが、元気にご活躍されることを祈っております。
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