ハードな靴でなくては生きていけない ~ホームセンターで働いてます(18)~
「安全靴」って、知ってますか。
鉄板が入っていて、つま先を保護するように作られている靴です。
重いものを落とす可能性がある職場では、必需品です。
私も使っています。
この靴、DIYの際にも、時として必要です。
ただねえ。
何度も書いていますが、私の足に合う靴は少ないのです。
長年使ってきた安全靴も、3時間も履くと足が痛くなりました。
ホームセンターで毎日履くので、安全靴を新調することにしました。
例によって、幅の広そうな靴を片っ端から試し履きします。
もちろん私は見た目にもこだわります。
…で、選んだのがこれです。
見た目は、スニーカーです。
つま先以外は柔らかい、というのが良いのです。
足が痛くなりません。
真っ黒で、悪目立ちしないのが、また良いのです。
この靴、ちょっと丈が高いです。
足が守られている感じがあります。
それでいて、脱ぎ履きがしやすい工夫がしてあります。
ベロが特殊なつくりになっていて、開口部が広いです。
かかとのループを引っ張ると、簡単に脱げるように考えられています。
良くできています。
気に入ってます。
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今回のタイトルのもとになっているのは、
レイモンド・チャンドラーの「プレイバック」に出てくる有名なセリフです。
いろんな訳があります。
「タフでなければ生きていけない」(生島治郎訳)
この訳は、TVCMで有名になりました。
「しっかりしていなかったら、生きていられない」(清水俊二訳)
長年、この訳がスタンダードでした。
「厳しい心を持たずに生きのびてはいけない」(村上春樹訳)
数年前に出た新訳です。
チャンドラー愛好家の間で話題になりました。
原文は、こうなのです。
「If I wasn't hard, I wouldn't be alive.」
つまり「ハードでなくては生きていられない」です。
この後に続く言葉は、こうです。
「If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive.」
この「gentle」があるので、「hard」の訳が難しいんですね。
最新の村上訳も、決定版ではないと思います。
安全靴には「ハードでなくては生きていけない」
という訳がぴったりだと思いませんか?
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