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2023年1月19日 (木)

ささやかな贅沢 ~職場の志野焼~

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志野焼、大好きです。
見ても持っても柔らかく、色気があります。
これを職場の湯飲みとして35年ほど使ってきました。
職員室でこんな良い湯飲みを使っている人を見たことがありません。
(と言っても3000円くらいだったと思いますが)

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職場で使ってきたので、お茶だけでなく、コーヒーなどいろんな飲み物をこれで飲んできました。
貫入(ヒビ)には、そういう歴史がしみ込んでいます。
この、貫入がまた良いんです。

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高台に土の色が出ているところが、また良いんです。
全体が薄い桃色に見えるのは、この土のためです。
裏側のこの部分でだけ、素顔を見せてくれるのです。

そういうわけで、どこを見てもステキだなあと思います。
35年経っても、その気持ちが変わりません。

●思い出その1
これを買ったのは、まだ青年教師だった頃です。
ふと「ちょっと良い湯飲みを使いたい」と思いました。
瀬戸市まで行きました。
有名な丸一国府商店で買ったと記憶しています。
あれ以来、退職まで私の教員人生を支えてくれました。

●思い出その2
私が「志野焼」という名前を知ったのは、中学1年の時でした。
川端康成の『千羽鶴』という小説に出てくるのです。
この小説、あらすじだけ読むと「ただのエロ小説じゃん」と思ってしまいますが
(川端康成にはそういう作品がいくつもありますよね)
読むと、魅了されます。
縄文人少年は「志野焼って、どんな焼き物なんだろう」
という憧れを先に持ったのでした。
後に実物を見て、こう思いました。
「ああ。思っていた通り、いや、それ以上だ」

ですから、私の場合、志野焼を見ると自動的に『千羽鶴』の印象がダブります。
縄文人先生、職員室でお茶を飲みながら、実は「妖艶だ」「官能的だなあ」
なんてことを思っていたのです(^^;)。

『千羽鶴』では志野茶碗が割られてしまいますが、
私にはこの作品のようなドロドロした男女関係はありませんので(^^;)、
この湯飲みを自宅で大切に使っていくつもりです。

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