古瀬戸にしびれる ~穴山窯跡出土品展~
「赤津に遺された古瀬戸最盛期の窯」
というのが、サブタイトルになっています。
14世紀の窯だそうです。
先日見た春岱と違って、色や模様は地味です。
しかし、形は実に見事です。
完璧だと思います。
これ以上進化できないのでは、と思います。
その上、驚きの薄さ(陶器なのに!)です。
小さな器も多数ありました。
こんなに小さいものを、こんなに精巧に!
と驚かされます。
仕上げは、シンプルです。
素焼き(いわゆる「山茶碗」)
灰釉
鉄釉
これが、イイんです。
私、無地とかシンプルな文様が好きなんです。
この展示で古瀬戸について興味が深まったら、常設展示へ行きましょう。
瀬戸蔵ミュージアムの常設展示は、素晴らしいのです。
猿投窯、古瀬戸から現代瀬戸焼に至るまでの変遷を、豊富な実例とともに解説してくれています。
これについては、いつか稿を改めて紹介したいと思っています。
(蛇足)
陶器の形状としては、猿投窯(須恵器)、古瀬戸の時代にすでに完成していたと思います。
今生活する上で、それ以外の形の陶器がなくても困らないと思います。
自動車やバイクも同じだと思うのです。
ガソリンエンジンを使う限り、その形はもう何十年も前に完成していたと言って良いでしょう。
むりやり新しい形のものを作ろうとするから、奇怪で醜い製品になっていると思うのです。
瀬戸市の「本業窯」のように「伝統的な形とデザインの製品だけを作る」という会社が欲しい、と思います。
バイクの世界には「ネオクラシック」という分野が確立されつつあります。
(私としてはもっと「クラシック」の方へ振ってほしいのですが)
自動車にも「ネオクラシック」があって良いのではありませんか。
マツダのコンセプトカー「アイコニック」は、正にこの路線だと思います。
もう「変わらない」ことを恥じる時代ではありません。
ホンダのN-ONEやダイハツのキャンバスは、二代目になってもほとんど形が変わりませんでした。
バイオリンや鉛筆に至っては、完成したデザインのものがずっと作り続けられています。
そういう例は世に数多くあります。
「使いやすくて美しい形はそのままにしておいて欲しい」
「無理におかしな形にしないで欲しい」
そう思うのは、私だけなのでしょうか。
(補足)
「瀬戸蔵」の駐車場は、クルマが偏重されています。
バイクと自転車は、東側の小さな駐車場に入れなくてはなりません。
ご注意ください。
| 固定リンク
「その他」カテゴリの記事
- ペシャワール会報に涙する ~水といのちと希望~(2024.10.01)
- 面白い!キレイ! ~三重・六把野井水周辺を走る~(2024.09.27)
- 今こそ大阪万博を延期せよ(2024.09.24)
- 暑い日はロックでしょ ~日本酒もワインも~(2024.09.20)
- レトロと時代劇と ~刈谷で「侍タイムスリッパー」~(2024.09.16)
「モーターサイクル」カテゴリの記事
- 新たな相棒たちと岩巣山へ ~インソール、ヤマレコ、シフトガード~(2024.09.19)
- GB350Sのサイドカバーのステッカー試作(2024.08.28)
- バイクスタンドでチェーンメンテナンス(2024.08.22)
- リターンライダーとETC(2024.08.18)
- 暑い日なら簡単です ~GB350Sのサイドカバーをシンプル化~(2024.08.08)
「瀬戸市の魅力」カテゴリの記事
- 新たな相棒たちと岩巣山へ ~インソール、ヤマレコ、シフトガード~(2024.09.19)
- 古瀬戸にしびれる ~穴山窯跡出土品展~(2024.05.04)
- 雨の日は美術館へ ~瀬戸市美術館「春岱-稀代の名工-」~(2024.05.01)
コメント