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2024年5月13日 (月)

暴論が現実味を帯びてきた ~運動会、卒業式、通知表等々の廃止~

予想を超えたひどい内容でした。
中教審特別部会の審議結果です。
「手当てをちょっと上げてやるからガマンしろ」
そんな内容です。
現場の要求は、ほとんど反映されていません。

「NHKニュース」にはこんな解説が載っています。
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今回やるべきことは教員を増やして1人あたりの負担を減らすことだった
業務量が多すぎるという問題に答えを出していない
長時間勤務をなくすための仕組みを作っていない
教育委員会や学校に工夫で乗り越えるよう求める内容
(愛工大 中嶋哲彦教授) 
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そう、もう現場が工夫するしかなさそうです。
実は、現場がまだ出していない「奥の手」はいっぱいあります。
今までは「暴論」と言われていたと思いますが。

入学式をやめる
遠足をやめる
修学旅行をやめる
野外教育活動(キャンプ)をやめる
運動会をやめる
学習発表会をやめる
通知表をやめる
個人懇談をやめる
卒業式をやめる

これらはすべて、法で定められていない仕事です。
やめても、法的には問題ないのです。
やめると、間違いなく業務量は減ります。

もちろん、すぐに反対意見が出てくるでしょう。
「保護者の理解が得られない」
「児童生徒の発達にとって、どうたらこうたら」

外国の学校の話をするのが、一番説得力があると思います。
ほとんどの国では、上記の仕事の大半を行っていません。
それでも、ちゃんと教育が成立しています。
上記の仕事は、教育に不可欠なものではないのです。
乱暴な言い方をすると、日本の学校が「サービス」として行っているのです。

私が若い頃には「家庭訪問」がありました。
担任にとっては、意味のある仕事でした。
「こんな環境で、こんな保護者の下で育っているのか」
そういうことを早い段階に知ることができました。
そして、個人懇談より早い時期に保護者の顔と人柄を知ることもできました。
それが、今ではもうありません。
私の勤務地区では、家の場所確認だけやっていました。

物事をやめるのには、メリットとデメリットがあります。
家庭訪問の場合、メリットの方が大きかったと思います。
「復活させよう」という意見は、教員からも保護者からも聞いたことがありません。

手始めに、運動会なんてどうでしょう。
楽しみにしている子ばかりじゃありませんし。
「仕事を休めない」「面倒」という保護者も少なくないでしょうし。
熱中症対策、という大義名分もありますし。
それに、半日に縮小しても、大丈夫だったでしょ?

そうは言っても、学校が単独で運動会をやめるのは大変でしょう。
そこの教育長さん、今こそあなたの出番ですよ!
市町で一斉に、やめてみましょうよ。
もちろん批判は学校ではなく、あなたが全部引き受けるのですよ。
首長の次に偉い立場なんだから、それくらいの仕事、しましょうよ。

(補足)
本当は「運動会をなくすくらいなら、代わりに〇〇をなくします」
と文科省に言って欲しいんですけどね。
「やめたいけど、法や文科省に縛られて、やめられない」
そういうものが、たくさんあるのです。
そういうものこそ、なくして欲しいのです。
そういうことこそ、中教審に考えて欲しいのです。
(文科省もあれやこれやに縛られてるからもっと上のレベルじゃないと無理かな)

(蛇足)
上記の様々な活動は、もちろん、それなりの成果を挙げています。
しかし「同調圧力を生む」「学校を息苦しい場にする」という悪影響もまた与えているでしょう。
上記の活動をなくすと、不登校の児童生徒が減ると思いますよ。

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