眺めて、撫でて、うっとり ~紀平氏の皿を愛でる~
私が惹かれるのは、杉生地の作品です。
おいそれと、さわれません。
我が家にお迎えしたおかげで、存分に愛でることができます。
●薄い
つまんでみると、改めてその薄さに驚きます。
いったいどうやって作ったんだろう、と考えてしまいます。
ある程度薄くしたら、あとは少しずつサンディングでしょうか。
触ってみると、厚み(薄さ)が均一です。
見事な仕事です。
●優美
写真ではわかりづらいのですが、皿なので、上面は凹面になっています。
かすかな曲面に、しびれます。
裏面もまた、かすかな曲面になっています。
それでいて、上面とは少し違った曲面なのです。
そして、この皿の場合、上から見るとまっすぐに走っている木目が、その曲面を引き立てます。
繊細な仕事です。
●匂い
私が買った皿の材料は、杉です。
顔を近づけると、杉の香りがします。
個展ではいろんな木が見られましたが、匂いという点では杉が良いなと思いました。
(ヒノキも一つあったかな)
●艶消し?
かんなで削った、ツルツルの面ではありません。
かといって、削った跡もありません。
サンドペーパーで削っているのでしょうか。
しかし、2000番とかの細かいペーパーで削った感じがありません。
私はウレタン塗料の「艶消し」が好きなのですが、それに似ています。
個展にはいろいろな表面処理された器が並んでいましたが、テカテカのものは一つもありませんでした。
●魔法のデザイン
私が買ったのは、優美な曲線の皿です。
しかし、個展には単純な円形、単純な正方形の作品もありました。
(私が初めて見て引きつけられた作品もそうでした)
そんな形なのに、なぜ人々をこんなに惹きつけるのでしょうか。
木目の美しさでしょうか。
上面のかすかな曲面でしょうか。
トヨタ本社のしかるべき部署の方は、ぜひ見に行っていただきたいものです。
せっかく豊田市の駅前で個展が開かれているのですから!
●これから、どうしましょう…
紀平氏は「どんどん使ってください」と書いています。
私には、その勇気がありません。
だって。
杉無地なんですよ。
割りばしみたいなもんじゃありませんか。
素手で持って手の脂が付くことさえ怖いのに。
かといって、そのままでも時と共に変色していくでしょう。
今のうちに、ガラスとかポリウレタンとかで処理しておいた方が良いかも、とも思うのです。
でも、塗膜を作ると、今の香りや感触や絶妙なマット感が変わってしまうでしょう。
ああ、どうしましょう。
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