他県から来る価値あり! ~「旅するジョウモンさん」豊田市博物館~
●多様な土器にびっくり
100点以上の縄文土器が展示されています。
しかも、青森から鹿児島に至る各地の出土品です。
これだけの縄文土器を見られる機会って、少ないんじゃないでしょうか。
縄文土器って、小学校の教科書にも載っています。
しかし、縄文土器がみんなあんな形かというと、全然違うのでした。
「火焔型土器」は縄文土器の中でも特異な例なのです。
では他の地域の縄文土器はどんな形だったのかというと。
驚くほど多様なのでした。
ミュージアムショップは広くありませんが、面白いものが並んでいます。
今回私が買ったのは、図録です。
全ての展示資料がカラーで載っており、しっかり解説してあります。
すべての小中学校図書室に置かれるべき図録だと感じました。
建物も見事です。
さすがに今の豊田市は金持ちだなあ、なんて思ってしまいます。
庭も一味違います。
自然風の植栽がされているので、きちんと手入れすれば5年後には見事な森になっているだろうと感じました。
(古墳弁当箱です)
●アイヌとの関係性に思いをはせる
アイヌの人々は、縄文人のDNAと文化を受け継いでいると言われます。
つい先日見た「アイヌの手仕事」と縄文土器には、共に渦巻文様が見られます。
それは、現代人には不可解なほどの凝った装飾でもあります。
モノに深く祈りを込めるという精神性も共通なのでしょう。
(どうやって作ったのか考えこんでしまいます)
ヤマト人にも、縄文人の遺伝情報は1割程度受け継がれているそうです。
これには地域差と個人差があります。
もしかすると貴方、縄文土器とアイヌ工芸を見てDNAが震えるタイプかもしれませんよ。
●この秋は豊田市に行きましょう
そういうわけで。
現在豊田市では縄文土器とアイヌ工芸品が同時に見られるという状態です。
「旅するジョウモンさん」は12月8日まで。
「アイヌの美しき手仕事」展は12月15日まで。
あと2か月、奇跡のコラボが続きます。
好きな方なら、この二つだけで1日終わるでしょう。
美術愛好家なら、豊田市博物館の隣にある豊田市美術館は必見です。
園芸愛好家なら、NHKによく出てくる「花遊庭」にも寄りたいですね。
自動車好きなら、もちろんトヨタ博物館(隣の長久手市です)に行かねばなりません。
この5か所は、遠方から来る価値があると思いますよ。
(土器の装飾です。トヨタさん、新型車の顔はこれでいかが?)
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