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2026年7月18日 (土)

社会科教師、サッカーW杯決勝にモヤっとする ~血塗られた歴史~

●「無敵艦隊」と言うな
サッカースペイン代表には、やたらに「無敵艦隊」という表現が使われます。
ちょっと調べると、これは敬称ではないことが分かるでしょう。
16世紀のイギリスは、当時「世界最強」と言われたスペインの艦隊を破りました。
その後に、イギリスが皮肉をこめて使った表現だと言われます。
決勝がイギリス対スペインになっていたら「無敵艦隊のリベンジ」とか書かれたでしょうね。

Asteca

私は「無敵艦隊」という言葉を見聞きすると、モヤっとした感情がわいてきます。
その時代のスペインは、中南米を蹂躙していました。
教科書的には、こういう話になります。
「コルテス」「アステカ帝国滅亡」
「ピサロ」「インカ帝国滅亡」
当時のスペインの繁栄は、中南米における大量虐殺の上に築かれていたのです。
そういう歴史を踏まえると「無敵艦隊」という表現を無邪気に使えないと思うのです。

●アルゼンチン代表だって
フランス代表に純粋なフランス人が少ないことが、話題になりました。
ならば、他国のチームもよく見て欲しいと思います。
アルゼンチン代表は、フランス代表と全然違います。
アルゼンチンの人種構成は大部分が白人なので、こうなるのです。
(それには植民地がないとか現在では移民が少ないとか種々の事情がありますが)

ここで思い起こしてほしいのは、ブラジル代表です。
アルゼンチンの隣国なのに、全く違います。
ブラジルの人種構成は、ほぼ半分が混血です。
主に先住民、ヨーロッパ人、アフリカ人で構成されています。
南米の歴史を考えると、まあ納得の構成です(善悪は別ですよ)。

アルゼンチンには、なぜ先住民が少ないのでしょうか。
単純に言うと、殺され、伝染病で死んだからです。
アルゼンチンは、かつてスペインの植民地でした。
その後白人移民をどんどん入れて、100年前には経済大国となりました。
(世界5位にまでなりました)
アルゼンチンの繁栄も、先住民虐殺の歴史の上に築かれたのです。
ですから「白い」アルゼンチン代表を見ると、モヤっとした感情がわいてしまうのです。

決勝戦の両国は、そういう共通した歴史を持っています。
中南米の先住民の人々は、決勝戦の組み合わせについてどう思っているのでしょうか。

【蛇足】
アルゼンチンの没落を日本に重ね合わせる見方を、あちこちで見かけます。
アルゼンチン衰退の原因はいくつか挙げられますが、こんな見方もあります。

「ポピュリズム政治による放漫財政」
「経済政策の混乱」

日本もアルゼンチンと同じように先進国から途上国に転落する道をたどっているのかもしれません…。

興味のある方は、まずこちらをどうぞ。

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