冬休みになりました。さっそく職場のビオトープの剪定をしました。本校のビオトープは、以前樹木園だった場所です。そのため、学校ビオトープとしては異例に多くの木があります。しかし、それがまた本校のビオトープの魅力ともなっています(池と水生植物だけという学校が多いように思います)。
ネット上を「ビオトープ 剪定」で検索しても、目ぼしい情報はほとんど得られません。そこで、私が何を考えて剪定をしているかここに書き記しておくことにします。
●適度な日当たりの維持
放任しておくと、日当たりの悪い、暗いビオトープになってしまいます。そうなると、低木や雑草が育ちません。冬は落葉するので日当たりが良く思えてしまいますが、それにだまされないように、ばっさりといきます。今日は背丈ほどのマンサクの日当たりが悪くなっていたので、その隣にある4mほどのイスノキを根元から切りました。隣にもっと大きいイスノキがあるので、1本しかないマンサクを優先させました。
●開放水面の維持
ビオトープに池を作るのは、生き物を呼び寄せるためです。空から、つまりトンボや鳥から池の水面ができるだけ見えるようにします。本校の場合、池の横に藤棚があるので、毎年つるを切り詰める必要があります。
●鳥が留まりやすい枝
本校の場合、ヤマモモが一番いけません。枝のつけねから、わさわさと茂ります。鳥が留まるスペースが足りません。そのために、ふところ枝を真っ先に切ります。
●自然風に
ビオトープなのですから、まん丸やまっすぐに剪定しません。基本的に自然樹形になるようにします。枝を抜く剪定をするわけです。ただし、高木を放っておくと手が付けられない高さになってしまうので、必要に応じて主幹を切り詰めます。
●切る時期を選ぶ
剪定の基本ですが(^^;)。花が咲く木は、花が終わるまで切りません。実がなる木は、実が落ちる(または食べられる)まで切りません。落葉樹は、葉が落ちるまで切りません。木々のこういう姿を見ながら、子どもたちが木について自然に学習することを期待しています。冬休みは、サクラとモミジの剪定を最優先で行います。この2種は、今の時期を逃すと、うかつに手をつけられないのです。
切った枝葉は、基本的にビオトープの中で処理します。太い枝は、柵にしたり、積み上げて虫の住みかにしたりします。葉と細い枝は、所定の場所に積み上げて堆肥にします(「エコスタック」と呼びます)。今の時期は大きな山になっていますが、不思議なことにどんどん小さな山になっていきます。畑に持っていくわけではありません。小生物が分解してくれるのです。カブトムシの幼虫も住みついています。
冬休みの剪定は、私にとって楽しい時間です。夏休みと違って、バテません。時の経つのを忘れます。飲食も忘れます。次回はチェーンソーを持ち込む予定です。もちろん防振手袋とヘルメットとゴグルも持参です!
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