ビオトープ

2013年2月 2日 (土)

○○小の良いところ ベスト3

…という作文を書かせました。
子どもたちが挙げたものの第2位は、意外なことに「ビオトープ」でした。

私の影響ではないと思います。
私が自分の学級でビオトープについて語ることはほとんどないからです。

休み時間にビオトープで遊んでいるのは、もっぱら低学年の子たちです。
ですから、6年生がこの設問に対して「ビオトープ」と答えたのはなおさら意外だったのです。

現任校で6年間勤めました。
もういつ転勤しても良いと思っています。
ただ、唯一の心残りが、ビオトープなのです。
こればかりは「後任者がなんとかしてくれるだろう」と言えません。

先日、教務主任の先生とその話をしていたら、こう言われました。
「縄文人先生、転勤しても休みの日にビオトープのお世話に来てください」
もちろんこれは冗談で言っているのですが、もしかすると冗談ですまないかもしれません…。

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2012年11月21日 (水)

大木の伐採

ビオトープのアカマツが、枯れてしまいました。
倒れたり虫が着いたりという心配があります。
切り倒して処分しなくてはなりません。

しかし、この木は学校の敷地の端に立っています。
チェーンソーで切ると、公道に倒すことになります。
公道の反対側に倒すと、何本もの木の上にのしかかることになります。
どちらに倒すにせよ、クレーンが必要です。
校務主任さんが業者さんに見積もりをしてもらったら、十万円以上とのことでした。

ビオトープには、伐りたい木がもう1本あります。
クスノキです。
私の勤務校では、あちこちでクスノキが生えてくるのです。
そして、油断しているうちにどんどん大木になってくるのです。
ビオトープには、脚立よりも高いクスノキが2本あります。
このまま放置しておくと、どんどん日当たりが悪くなり、トンボや他の木に悪影響を及ぼすでしょう。

そうこう言っていたら、某先生曰く。
「ウチのダンナに、切るように頼んでみるわ」
ご主人の仕事が造園業で、チェーンソーもクレーン車も倒木ゴミを運ぶ車もお持ちだとのこと。
日曜日1日で、2本の大木が、見事になくなっていました。

いや驚きました。

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2012年11月14日 (水)

ヒイラギモクセイ?の花

職場のビオトープにはキンモクセイが2本あります。
毎年盛大に咲いて、盛大に匂います。
お昼の放送で紹介しました。
ところが、キンモクセイが落花した少し後に、よく似た匂いがするのです。
見ると、白く地味な花がびっしり咲いていました。
恥ずかしながら、転勤6年目にして初めて気がつきました。

ここで少し悩みました。
これって、ギンモクセイ?
ヒイラギモクセイ?
葉には鋸歯があるのですが、それがない葉もあるのです。
周りの木には名札が付けられていますが、この木には付いていません。
ネットで調べても、はっきりしません。

ここで樹木博士のS先生に相談しました。
S先生は大喜びです。
「調べてみます。こういう質問は嬉しい!」
S先生はかつて本校の樹木に名札をかけたという人なのです。
学生時代には「樹木図鑑を買うためにアルバイトをしていた」そうです。
半日後に、S先生がヤマケイの図鑑を手にやって来ました。
(自宅にはもっと高価な図鑑があるそうです)
「私もビオトープへ行って見てきました。
 難しいですが、ヒイラギモクセイだと思います」
「だからあの木だけ名札が付いていなかったのですね。
 ありがとうございました!
 さっそく昼の放送で紹介します!」

ヒイラギモクセイの匂いは、キンモクセイのように強烈ではありません。
花の色同様に、控えめで上品な匂いです。
職員室で同僚数人に匂いをかいでもらうと、賛否両論でした。
「私もこっちの方が好き」
「私はキンモクセイの方が好きだわ」
私には意外な結果でした。
味や匂いの嗜好というのは、人それぞれなのですねえ。
「キンモクセイよりも上品な匂い」という表現は主観的過ぎるようです。

晩秋を迎えて、ビオトープは落ち葉の季節です。
今はケヤキやイロハモミジの紅葉がとても美しいです。
毎日はっとさせられます。
幸せな職場です。

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2012年6月30日 (土)

ヤマモモの実

職場のビオトープには、ヤマモモの木があります。
毎年、たくさんの実をつけます。
放置しておくと、下に落ちます。
水路や地面が汚れます。

ヤマモモの実は、食べられるのですから、地面に落とすなんてもったいない話です。
まずビオトープ掃除の子たちに「食べていいよ」と言いました。
生で食べて美味しいものではありませんが、まあそれでも喜んでくれます。
しかし、これには問題がありました。
「縄文人先生!学校でものを食べさせてもよいのですか!?」と年配の女性の先生。
「それも学校ビオトープの目的の一つですから」と答えておきました。
ところが次は校長先生。
「子どもたちが勝手に実を取ると枝を折るから、自分で取ってはイカン、と言っておいた」
はあ。
事前に各方面に話を通しておかなかった私のミスです。

次の策として、ジャムを作ってもらうことを考えました。
本校には、自然系の部活動(!)があります。
この部の先生に話をもちかけました。
「ヤマモモの実がたくさん生っています。ジャム作りませんか」
話はあっという間にすすみ、さっそくジャム作り決行となりました。
私は話を伝え聞いただけですが、まずまずうまくいったそうです。

実は、まだまだあります。
今度は焼酎漬けを作ってみようかな(^^;)。

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2012年6月10日 (日)

私はキレる男

今年度の私の担当掃除場所は、またビオトープに戻りました。
今の時期は毎日草取りと剪定です。

本校のビオトープは元樹木園なので、普通のビオトープにない樹木がたくさんあります。
最近私を悩ませているのは、フジです。
伸びること伸びること。
すぐに池の日当たりが悪くなってしまいます。
空から池が見えないと、トンボや鳥が来てくれなくなってしまいます。
また、隣にある木にからみついて、迷惑をかけます。
正直言って根元からバッサリと切りたいところなのですが、長年ここにある木なので、なかなかそうもいきません。
仕方ないので、連日脚立に登ってツルを切っています。
最近はもっぱら高枝バサミを使っています。
アルスの製品です。
なかなか快適です。

「日当たりを良くする」シリーズ、次はクスノキの剪定、いやクロマツの伐採かな…?

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2012年1月24日 (火)

モミジを切る

寒い日が続きますが、学校のビオトープでは、ロウバイの黄色い花が満開となっています。
そんな中、先日、イロハモミジを2本切りました。
根元近くで3本に分かれていた株なのですが、茂りすぎていたので、1本に減らしたのです。

モミジの類は、12月か1月に切らないとダメだと言われています。
一昨年の2月に少し太いの枝を切ったら、樹液がいつまでも出てきて、驚かされました。
ですから、今の時期がこの冬のラストチャンスなのです。

先日買った電動マルチソーで切りました。中木とはいえ、さすがに幹となると、この道具には荷が重いようでした。
それでもなんとか委員会の時間の中で切ることができました。
ある子が叫びました。
「うわー、きれい!」
なにしろ、メープルです。
白くて堅いのです。
家具やフローリングにも使われています。
心配だった樹液は、全くと言ってよいほど出てきませんでした。
これなら癒合剤を塗っておけば、当分は大丈夫でしょう。

さて、次はマツか、クスノキか、それともサクラか…。

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2012年1月 5日 (木)

コナラ伐採

2学期の終わりに、コナラを1本切りました。
茂りすぎて日当たりが悪くなっていたのです。
太さ約20cm、高さ約10mの立派な木でしたが、手ノコで切りました。
切り株は残してあるので、10年もしないうちにまた大木になるでしょう。
枝は、切ってビオトープに積み上げておきました。
微生物やカブト虫の幼虫が分解してくれます。

問題は、幹の方です。
一番良いのは炭にすることなのですが、量も時間も不足しています。
シイタケのホダ木という使い方もありますが、後のことを考えると、ちょっとねえ。
3学期が始まったら、うまく使いたいなと思っています。

冬は伐採と剪定の季節です。
もう1本、マツを切るかもしれません。
また、大きくなりすぎてしまったクスノキがあるので、これを剪定してひと回り小さくしたいです。
もはや脚立で登る高さではないので、クライミング用品を駆使して木登りをすることになります。
他の先生から止められてしまうかもしれません。
でも、今やっておかないと、もっと大木になって、おおごとになってしまうでしょう。
「もっと早くに、誰かがやっておいてくれたら、こんなことにならなかったのに」
本校にはそういう木が10本以上あるのです…!

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2011年11月17日 (木)

ビオトープの池さらい

勤務校のビオトープには、池だけでなく小川まで作ってあります。それは良いのですが、どうしても小川部分から池へ泥が流れていきます。今年はついに池の深さが5cm程度にまでなってしまいました。ここまで浅くなると、来年の夏にはメダカが住めなくなってしまうでしょう。天気が良かったので、今日の委員会の時間に池さらいを決行しました。

小さな池なので、そんなに難しいことはありません。スコップで泥をすくって一輪車に載せ、花壇に運ぶだけです。注意すべき点は、基部に敷かれているベントナイトをいじらないようにすることです。泥は結構な量になるので、今日だけではとても取りきれませんでした。この冬の課題となりそうです。

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2011年10月21日 (金)

丸木橋でひと苦労

勤務校のビオトープには、お決まりとして池があります。小川まであります。そうなると、橋も必要となります。何本かの橋がかかっています。そのうちの1本は、ビオトープ(元は樹木園)に生えていた木を切って丸木橋とした代物でした。防腐処理が一切されていないので、たちまち腐食していきました。最近では渡るのが危険なほどになっていました。

そこで、この丸木橋を架け替えることにしました。材料は、電柱です。運動場の隅に何年も前から横たわっているのです。何年経っても、腐食する様子がありません。これをビオトープの丸木橋にすることにしました。ビオトープ委員会の子たちに、電柱を運んでもらいます。そして、ビオトープの隣の広場で、チェーンソーを使って、丸木橋の寸法に切ります。

…ところが。電柱というのは、思いの外、切りづらいのでした。何の木なのか、私には分かりません。なかなか切れません。「歯が立たない」という感じです。防腐処理がしっかりと浸透しているのも、切りづらさに拍車をかけているのでしょう。何分経っても、電柱は切れません。直径は30cmもないのですが。

30分ほどかけて、3カットが精一杯でした。私の腕と背中は、パンパンに凝ってしまいました。行きつけの接骨院の先生にも「いつもと違う場所が凝っている」と言われるほどでした。でもまあ、ビオトープの橋はこれでしばらく安泰でしょう。苦労したかいはあったと思っています。ふう。

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2010年12月24日 (金)

ビオトープの剪定

冬休みになりました。さっそく職場のビオトープの剪定をしました。本校のビオトープは、以前樹木園だった場所です。そのため、学校ビオトープとしては異例に多くの木があります。しかし、それがまた本校のビオトープの魅力ともなっています(池と水生植物だけという学校が多いように思います)。

ネット上を「ビオトープ 剪定」で検索しても、目ぼしい情報はほとんど得られません。そこで、私が何を考えて剪定をしているかここに書き記しておくことにします。

●適度な日当たりの維持
放任しておくと、日当たりの悪い、暗いビオトープになってしまいます。そうなると、低木や雑草が育ちません。冬は落葉するので日当たりが良く思えてしまいますが、それにだまされないように、ばっさりといきます。今日は背丈ほどのマンサクの日当たりが悪くなっていたので、その隣にある4mほどのイスノキを根元から切りました。隣にもっと大きいイスノキがあるので、1本しかないマンサクを優先させました。

●開放水面の維持
ビオトープに池を作るのは、生き物を呼び寄せるためです。空から、つまりトンボや鳥から池の水面ができるだけ見えるようにします。本校の場合、池の横に藤棚があるので、毎年つるを切り詰める必要があります。

●鳥が留まりやすい枝
本校の場合、ヤマモモが一番いけません。枝のつけねから、わさわさと茂ります。鳥が留まるスペースが足りません。そのために、ふところ枝を真っ先に切ります。

●自然風に
ビオトープなのですから、まん丸やまっすぐに剪定しません。基本的に自然樹形になるようにします。枝を抜く剪定をするわけです。ただし、高木を放っておくと手が付けられない高さになってしまうので、必要に応じて主幹を切り詰めます。

●切る時期を選ぶ
剪定の基本ですが(^^;)。花が咲く木は、花が終わるまで切りません。実がなる木は、実が落ちる(または食べられる)まで切りません。落葉樹は、葉が落ちるまで切りません。木々のこういう姿を見ながら、子どもたちが木について自然に学習することを期待しています。冬休みは、サクラとモミジの剪定を最優先で行います。この2種は、今の時期を逃すと、うかつに手をつけられないのです。

切った枝葉は、基本的にビオトープの中で処理します。太い枝は、柵にしたり、積み上げて虫の住みかにしたりします。葉と細い枝は、所定の場所に積み上げて堆肥にします(「エコスタック」と呼びます)。今の時期は大きな山になっていますが、不思議なことにどんどん小さな山になっていきます。畑に持っていくわけではありません。小生物が分解してくれるのです。カブトムシの幼虫も住みついています。

冬休みの剪定は、私にとって楽しい時間です。夏休みと違って、バテません。時の経つのを忘れます。飲食も忘れます。次回はチェーンソーを持ち込む予定です。もちろん防振手袋とヘルメットとゴグルも持参です!

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